国産ムク材で造る
けんろう 木の家  構造


国産材のムクの木で造る、太軸の丈夫な構造。
伝統の継手・仕口(ジョイント)を整理統合した、シンプルフレーム。
通し貫により、大きく変形しても、倒壊をまぬがれる、ねばりのある構造。
構造要素と間仕切壁を切り離し、時間と共に変化できる間取りをつくれる架構。
屋根下地の野地板には、杉厚板を用い、構造要素であるとともに、室内の仕上げを兼ねる。
杉材は、湿度の変化を調整する力が大きい。
また音の反響をおさえ、落ち着いた環境造りにも貢献できる。
柱を現わした真壁づくりは、室内の意匠を兼ね、壁から壁までの広さも確保できる。
天井に露出した梁には、けんろうな造りを視覚的に直感させる力がある。

構造躯体は、60年以上の耐久性を持たせる。
なぜ、60年以上かと言うと、
構造材として利用できる木が成長するまでに、40〜60年の時間がかかる為。
家の寿命が木の成長より短いと、次の木の成長が追い付かず、山の木を切り尽くしてしまうことになる。
木の成長と家の寿命のサイクルがシンクロすることで、持続可能な循環型の生活が始まる。
あるいは、古材として利用され、さらにその寿命を伸ばすこともあり得る。
なにより、耐久性があると言うことは 、それだけで、エコロジー+エコノミーメリットがある。

仮に寿命が来て解体する際の処理エネルギーや、処理コストまで含めたコストで比較したなら、
木ほど環境負荷の少ない材料は他に考えられない。
木は静かに土に還り次の命を育み、有害物質をまき散らさない。

なぜ、国内の木?
木を切り尽くした熱帯林は養分のある表土が流出し、再び木は はえない。
国内の山は、戦後植林した杉が間伐されず、倒れやすくがけ崩れなど災害の危険もある。
保水力も弱まり、水不足にもなりがち。日本は雨も多いが、川の長さは短く山の保水力が自然のダムの鍵。
いまある杉の木を大量に使い、将来に備えた混交林の植樹を望みたい。
間伐されずに、密稙のまま放置された針葉樹は、やがて共倒れして、禿げ山と化すだろう。
大量の杉花粉は、子孫を残すのに必死な「ひょろひょろ杉」からの叫び。

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